「どうして私はみんなと同じように出来ないの?」
そう言って泣き崩れた小4の娘。(名前をSとします。)
娘の様子が落ち着いた頃、私は娘に言いました。
「ねえ、Sちゃん。
お母さんはさ、たとえ勉強が苦手でも、図工がうまく出来なくても、得意なことを頑張っていけばそれでいいんじゃないかと思うんだよ。
Sちゃんは、ダンスや習字がすごく上手でしょ?絵を描くのも好きだし、歌を歌うのも好きでしょ?
お母さんは、それは勉強が出来るのと同じくらい素晴らしいことだと思うんだ。
それぞれみんな、得意なこともそうじゃないこともあって、それは人それぞれ違うし、Sちゃんにもちゃんとそういう得意なことがあるじゃない?
将来、勉強が苦手で困ることはそりゃあ、ちょっとはあるかもしれないけど、でも、好きなことや得意なことを職業にして幸せに生きている人も沢山いるからさ。
だから、お母さんは無理に勉強を頑張って、みんなと同じように出来るようにならなきゃいけない、とは思わないんだよ。」
「ただ、もしSが ″どうしてもみんなと同じように出来るようになりたい!″ って、本気でそう思うんだったら、お母さんは全力で応援するし、お母さんが手伝えることは何でもしたいと思ってるよ。
そうじゃなくて、″歌やダンスや習字とか、好きなことや得意なことをもっと頑張る!″っていうんだったら、もちろんそれも全力で応援する!
だからさ、ちょっと考えてごらん。
自分が本当にどうしたいのか、どうなりたいのか。
お母さんは、Sちゃんが決めたことなら絶対に全力で応援するから。」
私はそう娘に伝えました。
娘は泣きながら私の話を聞いていましたが、
「ちょっと考えてみる…」
そう言って自分の部屋に入っていきました。
その後、1時間ほど経って娘は部屋から出てきました。
そして、泣き腫らした目で、私をまっすぐ見ながら言いました。
「お母さん、私・・・
やっぱりみんなと同じように出来るようになりたい!」
娘の表情から、その願いがものすごく切実であることがひしひしと伝わってきました。その一言で、私も覚悟を決めました。
「よし!わかった!Sがそう決めたんなら、お母さんも全力で応援する!一緒に頑張ってみよう! それでいい?」
娘はしっかりとうなずきました✨
その翌日から、娘と私の″勉強ができるようになるぞ塾″が始まりました。
朝5時に起床し7時までの2時間は予習を、娘が学校から帰宅後の2時間は宿題や復習のための時間にしました。
それを土日や長期休暇中も関係なく毎日続け、週1回の学習塾にも通うようになりました。
娘の特徴として、
・初めてのことは苦手なので、授業で知らないことが出てくると抵抗感や動揺が起こる
・理解するまでに人一倍時間を要する
・理解した後の記憶の定着にも時間がかかる
ということがあります。
そのため、事前に家で予習をし、「初めて」の感覚をなくした状態で学校の授業を受けられるようにすること、「あ、これ見たことある、知ってる」という感覚で授業を受けることが、彼女の授業への抵抗感をなくすためにはすごく必要なことでした。
また、1つ1つの理解に時間がかかるため、とにかく根気よく説明することと、イラストなどを使って視覚的にイメージしやすくすることも意識しました。
さらに、記憶の定着には時間がかかるため、とにかく繰り返し教科書を読んだり問題を解いたりすることが必要だったのですが、この点に関しては時間が足りず充分に出来ないことが多くありました。
それでも、とにかくそのような形で娘は毎日継続的に勉強に取り組みました✍✨
本当にえらかったなぁ、と思うのは、その間一度も弱音を吐かなかったこと。
とにかく、まるで修行のように毎日コツコツと、決して好きではない、得意ではない勉強に向き合いました。
娘自身が自分で「やる!」と決めたことが、頑張れるエネルギーになっていたのかもしれません。
私もそんな娘の努力を応援すべく、とにかく2人で必死に頑張った日々。
そんな日々がほんの少し報われ始めたのは、娘が小6になってからのことでした。
…さらに続きます。
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