Be Freeなマイ日

かに座のさこ☆です。看護師&保育士をしています(*^_^*)

見つけた!娘の脳力を伸ばすヒント

(前回までのお話…

幼少期から言葉が不明瞭だったり、手先があまり器用ではなかったりで、ちょっと発達が気になる子だった娘。

小学校時代を苦労しながら何とかやり過ごしたのもつかの間、中学校に適応できず発達検査を受けます。結果、IQ69という軽度の知的障がいに分類される値で母子ともに悩みを深めますが、そんな中担任の先生に励まされて勇気をもらい、普通級で頑張ってみよう!という前向きな気持ちになることが出来たのでした。そして、母の私は何とか娘の脳力を伸ばせないか、と沢山の本を読み始めます。)

 

沢山の本を読む中で私がこれだ!と思った本が何冊かありました。

その中でも特に心惹かれたのが「向日葵のかっちゃん」(西川司著)と「人間は9タイプ 子どもとあなたの伸ばし方説明書」(坪田信貴著)の2冊です。

 

「向日葵のかっちゃん」は、

「わからないことは、恥ずかしいことじゃない」。時計も漢字も読めず、支援学級に通うかっちゃんの毎日を一変させたのは、心と体の両方を、目いっぱい使って教えてくれる、熱血漢過ぎる先生だった。おかあちゃんにも怒られてばかり、みじめな毎日に負けそうになっていたボクに奇跡を起こした出会いと成長の物語。

(裏表紙 あらすじより抜粋)

 

といった内容で、本作中の内容から察するにどうやら軽度の知的障がいだったのかな?と想像できる主人公(著者)が、ある先生との出会いでめきめき成長・発達していくお話です。

その先生の教えがとても温かく、また主人公の中に眠っていた(と思われる)能力を上手に的確に引き出していくさまは、とにかく快感!

人間の脳力ってホントに計り知れない!って心から思うことが出来ました。

苦手の沢山ある娘にも、まだまだ伸びしろがある!と信じられる、勇気をもらえる一冊でした✨

 

そして、もう一冊の「人間は9タイプ 子どもとあなたの伸ばし方説明書」。

こちらは、かの有名な「ビリギャル」のお話を書いた著者さんの2冊目の著書。

 

【著者からの言葉】(一部抜粋)

人間の「タイプ」は9つに分けられます。
僕が学んだ心理学と、ビリギャル他1300人以上の生徒を短期間で飛躍させた膨大な指導経験からの結論です。
いわば、心理学の諸学説と長年の実践のベストミックスから生まれたのが本書の手法なのです。
いったい、9つのタイプ別にどんな"声がけ"や"接し方"をすべきなのでしょうか。そのすべての答えは本書にあります。
本書で、お子さん(幼児~大学生まで)のことだけでなく、あなた自身の伸ばし方や心の満たし方までがわかります。

 

これを読むと、おや?心理学?心理テストの本?と思われるかもしれません。

確かに、本作のメインは子どもと自分がどのタイプに当てはまるのかを知ることが出来、またその接し方や対処の仕方がわかる、というものです。

その分類は非常に興味深く、当時私も娘と自分のタイプを調べて声掛けや接し方の参考にさせていただきました(*^-^*)

しかし、私が「お!」となったのは、幾つも紹介されている著者と生徒さんのエピソードです。

ビリギャルさんのエピソードも少し入っていますが、私は特に”記憶力の良くない中学生男子”のエピソードが一番ぐっときました✨!

やはりそれは、おそらく知的にはあまり高い状態ではなかったであろうその男の子が、著者の指導や関わりの中でぐんぐんと記憶力や思考力を伸ばし、彼本来の意思力を鮮やかに目覚めさせていく過程が描かれており(もちろん実話として)、それはそれは深く感動したのでした。

 

このような書籍を読む中で、私は娘の脳力も伸ばすことが可能なのではないか?というふうに考えるようになりました。

まだまだ諦めるのは早い。

そういう思いが、ほぼ確信に近い形で私の中にくっきりと出来上がってきました。

 

さて、じゃあ、どんな風に、どこでなら、その能力を伸ばすことが出来るだろうか…?

 

そうして見つけたのが、偶然近所に見つけた「速読塾」だったのです!

 

つづく…

たとえIQが低くても

 

 

夏休みに担任の先生と娘の今後について話が出来たことで、母親の私の気持ちも前向きになっていきました。

娘には、発達検査の結果について以下のように伝えました。

・入ってくる情報(特に耳からの情報)をすばやく理解したり計算したりすること

・一度覚えたことを長く脳に記憶させること

・物事を順序だてて考えること

・自分の考えや気持ちを言葉で表現すること

 

こういうことが、人よりもちょっと苦手らしいよ、と。

 

娘は神妙な顔をして聞いていましたが、ショックを受けるというより

「あー、わかる。たしかに自分はそれが苦手だと思うわ。」

という反応だったので、ホッとしました(*^_^*)

本人も納得できたこともあり、担任の先生と相談した対策・・・

つまり、↓

先生からの連絡事項については、必ずメモを取ることを習慣化する。

そのための専用メモ帳を必ず持ち歩く。

初めて経験することは、出来る限り事前に家で練習する。

その他にも苦手だな、と思うことは家でも繰り返し練習する。

学校で何か困ったことがあった時は、担任の先生以外にも話せる先生を見つける。

 

これについても娘に伝えました。

娘は、信頼する担任の先生からの提案、ということもあり、すんなりと受け入れてくれたようでした。

 

そうして、徐々に学校生活に慣れていった娘。

中1の秋には初恋の人も出来て💕ガゼン学校が楽しくなってきたようでした✨

(恋の方はただ見つめるだけで、何の進展もなく…(笑)学校で毎日会えるだけで幸せな様子でした✨)

そうして少しずつ笑顔が増えていった娘ですが、やはり授業には付いていけていないようでした💦

出された宿題や課題は、なんとか頑張って提出していたため通知表でも「1」は免れていましたが、毎日どれだけ頑張って勉強しても並ぶのは「2」「3」ばかり。

中でも英語と理科は苦手だったようで、テストでも20~30点しか取れない、という状態でした。

検査の結果を考えれば、それは仕方のないことなんだろうな、と思っていましたが、当の本人は「どうして頑張っても頑張っても点数が上がらないんだろう?」と。

それどころか、

「どんどん授業が難しくなって、ぜんぜん理解できないー!」

と焦っているようでした。

 

毎日4時間の予習復習では、私もそばについて解説したり一緒に問題を解いたり、沢山のテキストや参考書・問題集を買っては、それを理解しやすいよう組み合わせてオリジナルの問題集を作ったり、出来る限りの応援は続けていました。

しかし、授業のスピードはどんどん速くなり難易度も増していくため、娘の持つ能力では全然追いつけません💦

 

うーん…これはどうしたもんかな…(;一_一)

きっともっと娘に合った方法があるはず。

そう考えた私は、2週間に一度図書館に行っては、教育や様々な勉強法に関する書籍、知的障がいや発達障がいの方が書いた自伝的なものから、はたまた脳の仕組み関する本まで、様々な本を毎回10冊ずつ借りてきては読み漁る、という行動に出ました。

 

そうして沢山の本を読むうちに、「知的障がい」と診断を受けた人や、その状態や様子からどうやら知的障がいが疑われる、という人でも、周りの支援や特別な学習方法によって格段に成績が上がったり知的能力がアップした、という例を幾つも見つけることが出来ました。

一般的な説明には、「知的障がいに治療方法がなく…」と書いてあることがあります。

でも、私はそんな事例を本で見つけたことで、

 

もしかしたらIQが低いからといって、諦めることはないんじゃないだろうか!?

という思いにたどり着きました。

 

Sに合った方法を探そう!

そう思い始めると、むくむくと勇気と元気が湧いてくる母なのでした✨

 

嬉しかった担任の先生の言葉

 

 

夏休みに入り、担任の先生とお話をする日がやってきました。

発達検査でIQ69という結果が出てからというもの、母親の私は今後どうしたら良いのだろう、という悩みをますます深めていました。

検査結果を伝えていなかったものの娘もそんな私の変化を感じ取り、なんとなく情緒不安定な毎日を過ごす、そんな日々が続いていました(*_*)

 

中学校に着くと、担任のI先生はニコニコとした穏やかな笑顔で迎えてくれました。

その表情を見ただけで、私の固くなった心がするすると優しくほどけていくような感覚がしました。

すっかりネガティブになっていた私は、″もしかしたらまた娘のことで否定的なことや不安になるようなことを言われるかもしれない″とどこかで思っていたのだと思います。

 

先日受けた教育相談の内容と発達検査の結果についての話を一通り聞いていただいた後、私は先生に一番聞きたかったことを聞きました。

 

「娘はこのまま普通級にいても良いのでしょうか?

この検査結果を受けて、支援級を検討した方が良いのでしょうか?

娘にとってどちらが良いのか、私には正直わからないのです…。」

 

 

 

I先生は静かに答えてくださいました。

 

 

「僕が見ている限り、Sさんは普通級に付いていけていない、とまでは感じていません。

確かに、一回伝えただけでは理解できない場面があったり、意見を求められたときに返答に時間がかかることはあります。ただ、繰り返し伝えていくことで理解できることが殆どですし、時間がかかっても自分の意見はきちんと伝えてくれます。

みんなと同じように出来ることも沢山あります。」

 

「僕には見えます。Sさんが笑顔でみんなと一緒に卒業する姿が。

僕たち教師もフォローできる部分は可能な限りフォローします。

仲良しの子も出来てきたようですし、このまま今のクラスでSさんの成長を見守らせてもらえませんか?」

 

 

 

 

実は、この日の1週間ほど前に受けたスクールカウンセリングでは、カウンセラーの先生に支援級に移ることを勧められていました。

娘のIQで普通級に通うことは、本人にとって大変なことが多く、精神的な負担が大きいだろう、と。

それもあり、私は支援級に移った方が良いのか、このまま普通級で良いのか、本人に話すことも出来ないまま悶々と悩んでいたのでした。

 

 

しかし、I先生の言葉で思い出したのです。

「みんなと同じように出来るようになりたいから、私頑張ってみる!」と誓った4年生の時の娘の姿を。

そして、そう誓ってから、休むことなく毎日朝夕とコツコツ勉強を続けてきた、頑張り屋の娘の背中を。

 

 

そうだ!

娘はどうしてもみんなと同じように出来るようになりたい!と願ってたんだ。

その思いは今もきっと変わっていない。

I先生の言葉を信じて、娘の願いを叶えられるように、普通級のまま出来ることを考えていこう!

 

 

娘にとって普通級で過ごすことはきっと大変なことに違いありません。

ただでさえ不安定になりやすい思春期、心が折れそうになることもあるかもしれません。

それでも、

娘の一番の希望である、「みんなと同じようになりたい」を出来るだけ叶えてあげたい。

私は、I先生の言葉で再びそう覚悟を決めることが出来ました✨

 

 

「ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。」

 

涙目でそう伝える私の様子を、I先生はうんうん、と頷きながらニコニコと見ていました。

 

 

その後I先生と私は、どうすれば娘がスムーズに困ることなく中学校生活を送れるようになるか、その具体策を話し合いました。

 

毎日の時間割や持ち物・テストの日にち等の連絡事項に関しては、先生が話している時にはメモを取る、を習慣化すること。そのための専用メモ帳を必ず持ち歩くようSにはしっかり伝える。

苦手だな、と思うことは家でも繰り返し練習するようにすること。

(例えば、制服を素早く着る、リコーダーの指遣い、靴ひもを結ぶ、家庭科の実習、等々…)

担任の先生以外の教科担任の先生にもSの状況を伝え、先生達が生徒に指示を出す際には全員に伝えた後で、個別に娘に指示内容をもう一度伝えてもらうようにすること。

話しやすい先生を複数人作り、いつでも何でも相談できる体制を作ること。

 

これらのことを話し合い、Sが学校生活に少しでも早く適応出来るよう、学校でも家でもサポートしていくことになりました。

 

 

I先生、という強力で温かい協力者のお陰で娘は徐々に学校生活に慣れていきました。

出来ないことや困ったことはやはり度々出現し、そのことでクラスメートに指摘されたり恥ずかしい思いをしたりして、落ち込むこともありました。

それでも娘は、ゆっくり一つ一つ乗り越えていきました。

 

そうして、ちょっとずつちょっとずつ娘の笑顔が見られる日が増えていったのでした✨

 

 

一番苦しかった時期

 

(前回までの話・・・

 

中学校入学とともに、出来ないことや付いていけないことが増え、学校生活の中で「頭が真っ白になる」と訴えた娘。心配になって発達検査を受けた結果、娘のIQが69であることが判明します。その結果を見た私は涙が止まらなくなり…)

 

 

 

発達検査の結果は、中学校にも郵送をお願いしました。

すると、すぐに担任の先生から電話がきました。

 

「昨日、Sさんの教育相談での様子と発達検査の結果が書かれたお手紙が届きました。

Sさん、入学してからずっと大変苦しい思いをされてたんですね。私も普段の様子を見ていて、困ってるのかな?と感じた場面では出来るだけ声掛けするようにはしてたのですが、そこまで本人が大変な気持ちでいることに気付けていませんでした。申し訳ありません。」

 

 

50代男性の担任のI先生は、とても温かい雰囲気の先生で入学当初から親身になって相談に乗ってくださっていました。

なかなか学校に馴染めない娘が少しでもクラスの中で居心地よく過ごせるように、と色々と配慮してくださり、そんなI先生をSも私も大変信頼していました。

 

 

I先生は

「Sさんは検査の結果を知っているのでしょうか?」

と、まずはそこを一番に聞いておきたい、という感じで質問されました。

 

私は答えました。

 

「いいえ。検査の具体的な結果は本人には伝えてません。実は正直私自身のショックが大きくて…。今伝えても、娘はさらに劣等感を抱いてしまうと思いますし、本人もショックを受けるだろうと思うと話せなくて…。」

 

今にも泣きそうな気持ちでそう答えると、I先生は言いました。

「そうでしたか。わかりました。

ではお母さん、良かったら一度学校に来ていただいて、今後のSさんについてゆっくりお話をしませんか?

幸い、もう少しで夏休みに入ります。ゆっくりお話しする時間も作りやすくなりますから、是非夏休みに入ったらすぐにお話しましょう。」

 

 

2週間後には夏休みが控えていました。

学校が休みになれば、娘の精神状態も少し楽になるはずです。

よろしくお願いします、といって私は電話を切りました。

 

 

この頃、私は娘以上に精神が不安定になっていました。

発達の検査の結果を何度も頭の中で反芻しては、「もっとこうすれば良かった」「どうして気づいてあげられなかったんだろう」「これからどうなっていくんだろう」という思いがぐるぐると回り、娘の出来ないことばかりに目が行っては注意してしまう、という状態になっていました。

検査結果を知らない娘も、そんな私の変化には敏感に反応しました。

突然泣き出したり、部屋の中から物を投げる音や「もういやだ!」「こんな自分消えてしまいたい!」という叫び声が聞こえる日もありました。

 

 

 

私たち親子にとって、間違いなく一番苦しい時期でした😢

 

 

 

 

続きます。

 

 

 

 

 

 

 

IQ69だった娘

(前回のお話・・・

 

中学校入学後、学校生活に適応できずどんどん疲弊していった娘Sは、ある日「頭が真っ白になる」と言って体育の授業での異変を訴えました。

その言葉に危機感を覚えた私は、娘と共に市の教育相談室に行き、発達検査の予約をすることにしたのでした)

 

予約の日、娘と共に再び教育相談室を訪れました。

娘には事前に、

 

「次に相談室に言った時は、検査をしてもらったらどうかな、と思ってるんだ。

その検査をすると、Sがどんなことが得意で、どんなことが苦手かがわかると思うの。

今、Sは中学校で困っていることが沢山あるでしょう?

検査をして苦手な部分がわかれば、その困っていることの解決策や対応策が見つかるかもしれない。

そのヒントをもらいに、検査に行ってみない?」

 

と説明していました。

娘は、私のその説明に特に反発や疑問を持つことはなかったようで、

…というより、本人が一番どうしたら良いか困っていたからこそ、検査をすることもすんなり受け入れてくれたのではないかな、と思います。

「うん、わかった。検査受けてみる。」

娘はすぐにそう言いました。

 

相談室に着くと、前回と同じ相談員の方と臨床心理士の方が迎えてくれました。

検査について簡単な説明があり、その後すぐに検査が始まりました。

その間1時間ちょっと、私は別室で待ち、検査が終わると娘が部屋から出てきました。

「検査、どうだった?」

と聞くと、ちょっと困ったように笑いながら

 

「うーん、なんか時間がなくて、あんまり出来なかった気がするし、覚えたりするのも出来なかった。」

と言います。

 

そうかそうか、頑張ったね、と話しながら、その後結果が出るまで2人で話しながら待っていました。

1時間ほど経った頃、

「結果をお伝えするので、とりあえずお母さん中にどうぞ」

と呼ばれました。

 

結果はどうだったんだろうか、本人はあまり出来なかった、と話していたけれど…

そう思いながらドキドキしながら相談室に入りました。

にこやかな臨床心理士の方の表情が、心なしかぎこちない笑顔に見えて、私は急速に不安な気持ちが沸いてきました。

 

「これが結果です」

そういって、渡された紙から最初に目に飛び込んできたもの

それは

 

 

IQ69

 

 

という文字でした。

 

 

え!?

 

私は言葉が出ませんでした。

言葉が出ないまま、みるみる間に涙で視界がぼやけていきます。

なんて言葉にして良いかわからないくらい動揺し、結果を持つ手がぶるぶると震えて、ぼたぼたと大きな涙の塊が膝に落ちていきました。

 

・・・69・・・

 

涙で上手く呼吸が出来ないまま、私はその数字を頭の中で繰り返しました。

IQ69、それは一般的に軽度知的障がいに分類される値でした。

(※下記注釈)

相談員と臨床心理士の方は、そんな私の様子を何も言わず見守ってくださっているようでした。

しばらくして、ようやく話せるようになった私は言いました。

 

「こ、こんなにも低かったんですね…

…こんなに低いのに、頑張ってみんなに付いていこうとしてたんですね…

きっとすごく大変でしたよね…

私、そんな大変なことをあの子にさせてしまっていたんですね…」

 

想像以上に娘のIQが低かった、ということの衝撃ももちろんありましたが、それ以上に、他の子と同じようになるということがどれだけ娘にとって大変だったか…

娘のたどってきた道のりの険しさを思うと、申し訳なさから涙が次から次へと溢れてきたのでした😢

 

その後、臨床心理士の方は検査結果の詳しい説明をしてくださいました。

 

・行われた検査はWISC(ウィスク)という検査で、全検査IQと「言語理解」「知覚推理」「ワーキングメモリー」「処理速度」の4つの指標を合わせた、5つの得点を知ることが出来ること。

 

・IQ69、というのは全検査IQの結果であり、娘の場合、他の4つ全ての指標でも得点が低く60台であったこと。

 

・指標ごとの得点のばらつきが大きければ大きいほど生きづらさも大きくなる、いわゆる「発達の凸凹がある=発達障がい」と言われる状態になるが、娘の場合は全て低めなので発達の凸凹はない状態。つまり、全般的に知的発達が低い状態であること。

 

さらにこう続けました。

「正直、私もSさんとお話した印象では、もう少し高い得点が出るんじゃないかと感じていました。でも、それは本人が相当頑張っていたからなんだろうな、というふうに思います。

検査の値が全てではありませんが、それでもこの結果で中学校の普通級の中にいるということは、Sさんにとってすごく大変だったのではないかと思います。

もし今後、ものすごく頑張ったとしても、実際はテストで50~60点取るのが精いっぱい、そういう感じだと思います。」

 

「今後どうするかも含めて相談が必要になると思いますので、もしお母さんが良ければ、ですが、この結果を中学校に送らせていただきたいと思いますが、どうでしょうか?」

 

今後どうするか…

その時の私にはまったく考えることが出来ませんでした。

とにかく、外で待っている娘に泣き顔を見られないようにしなければ、ということや、この結果を娘にどう話したら良いんだろう…

そんなことばかりが、頭の中をぐるぐる回っていました。

とりあえず、結果は中学校にも送ってもらうことをお願いして…

 

そこからがまた、娘と2人、厳しい道のりを歩く日々の始まりとなったのでした。

 

 

…つづきます。

 

 

 

※注釈

この発達検査だけで発達障がいや知的障がいの診断をすることはありませんが、診断基準の1つの指標として使われています。

IQは、全般的な知的発達の水準を表すもので、100を平均としています。

基準としては、IQ80~120が平均内のレベル、IQ70~79が境界線レベル、IQ69以下を軽度の遅れが認められるレベル、と言われています。(IQ75未満を軽度知的障がいとする場合もあります。)

 

 

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娘人生最大の壁 中学校入学

コツコツと毎日勉強を続けた結果、なんとか授業についていけるようになり無事に小学校を卒業した娘✨

そんな娘の次の試練は、やはり中学校入学でした。

入学した中学校には小学校が同じだった子は2人しかおらず、とにかく知らない世界に飛び込むという感じで、当初から娘は猛烈に緊張していました。

 

そして、心配していたよりもずっと早く、入学してすぐに様々な困難やトラブルがやってきました(>_<)

 

まずは、制服になかなか慣れず、着るのにものすごく時間がかかりました。

手先が上手く使えないためスカートのホックやファスナーがスムーズに止められず、朝制服を着るだけで20分以上かかってしまうのです💦

そのため授業で体育の時間があると、ジャージから制服への着替えに時間がかかってしまい次の授業に間に合わない、ということが出てきました。

 

また、小学校時代に比べると教科書や問題集・資料集などの持ち物が増えたことで、管理が難しくなってしまったようで、早々に教科書を紛失(*_*;

学校から出される宿題の多さにも適応できず、毎日やってもやっても宿題が終わりません。

さらには、先生の話を聞いていなかったり忘れてしまったりして宿題を提出できない、ということも多くなっていきました。

 

以前から「初めて経験すること」が苦手な娘でしたが、中学校ではすべてが初めてのことだらけです。

そのため学校では常に緊張状態にあり、帰宅するとぐったりと疲れてしまっていました。

「学校に行くのが辛い…。出来ないことだらけで、どうしたら良いか全然わからない。」

「友達も出来ないし、今日も誰とも話せなかった…😢」


 そう言って毎日のように泣いている娘の姿は、あまりにも辛そうでした(~_~;)

私も、なんとかせねば!!と担任の先生に連絡して学校での様子を聞いたり、スクールカウンセリングに相談したりしながら、娘がどうしたら学校に適応できるか毎日頭を悩ませていました。

正直この時は、勉強が出来る出来ないという問題以前に、学校生活全体に適応できていない状態だったと思います。

ですが、基本的に真面目な娘は、この辛い時期でさえ毎朝2時間の私との勉強時間を欠かさず、帰宅後も2時間宿題と復習をする、という生活を崩しませんでした。

しかし、その頑張りは中学という高い壁の前に、思うような効果はまったく出ず、ただただ娘は疲弊していきました😥

 

そうして、入学してから2か月ほどした頃、帰宅した娘が泣きながら話し始めました。

 

「お母さん、今日体育でバスケの授業があったんだけど、先生の説明が全然頭に入らなくて、全然動けなかったの。

みんなは次に何をしたら良いかわかるみたいでどんどん動いているのに、自分だけ頭が真っ白で全然理解できなくて動けなくて…先生にも″違う!そうじゃない!″って怒られるし…もうどうしたら良いかわからないよ…」

 

頭が真っ白になる と娘は何度も言いました。

 

これには私も

 

うーん…これは今までの困りごととは、なんだかちょっと違うぞ💦

このままではまずいかもしれない(ーー;)

 

と感じました💦

今まで理解出来ていたことまで、急に出来なくなっているのではないか、と感じたからです。

 

私は急いで市の教育相談窓口に電話をしました。

電話では、娘の生育歴や中学校入学後の様子、現在困っていることなどを伝え、数週間後に娘と共にその相談室に伺うこととなりました。

 

娘と二人で相談室を訪れると、アンケートの記入を求められ、相談員の方が私と娘それぞれ別々に話を聞いてくださいました。

相談員の方は、

 

「今、娘さんとも話をしましたが、きちんと敬語も使えますし、質問したことに少し時間がかかりながらも、きちんと答えてくれました。

様子も落ち着いていますし、学校生活に上手く適応できないと感じるのは、性格的に慎重だったり初めてのことにちょっと抵抗が強いせいかな?と思います。

なので、僕としてある程度時間が経って、慣れてくれば徐々に問題は解決していくんじゃないかな?と思うのですが、どうでしょう?

お母さんが希望するのであればここでも発達検査は出来ますが、僕は検査をすることでそっちの方向(自分は発達に問題があるかもしれない、という方向)に本人の意識が引っ張られるんじゃないかという点で心配です。

今のSさん(娘)にそれは精神的負担にもなりますし、現段階で検査が必要な感じではないと僕は思います。」

 

そうおっしゃいました。

私はその話を聞いて悩みました。

どうするのが一番良いんだろうか…検査をするなら、なぜ検査が必要なのか、その検査でどういうことがわかるのかを説明しなくちゃならない…

それは、確かに彼女を不安にさせてしまうかもしれない…

 

それでも

 

頭が真っ白になる というSの言葉がどうしても引っかかる…

・・・うん!

やっぱり検査をしてもらおう!!

そう決断した私は、次回の相談では発達検査もしてもらうよう予約をして、娘と帰宅したのでした。

 

 

 

 

つづく

 

 

娘の頑張りが報われた瞬間✨

 

 

小4から、娘と私で毎日続けた″勉強ができるようになるぞ塾″

 

最初はなかなか結果が出ませんでしたが、小5・小6と学年が上がるにつれ、少しづつ成果が見られるようになっていきました✨

小テストなど短期的な記憶で対策できるものは、ほぼ満点を取れるようになっていきましたし、苦手意識の強かった理科社会も8割以上の点数が取れるようになっていました💯

 

特に苦手だったのが算数の図形問題です。

これについては、通知表で「もう少し」の評価が付くことも多く、わからなすぎて泣きながら勉強することもありました😢

それでも投げ出さずにコツコツ頑張った結果、基礎問題はしっかりできるようになっていきました。

 

小3・小4での通知表では「もう少し」が3つ程度付いていた娘でしたが、小6ではゼロになり、「大変良い」の数が2~3個から10個に増えるまでになりました✨

 

「どうしてみんなと同じように出来ないの!?」

と泣いていた娘は、いつの間にかみんなと同じようにできることが増えていました😊

 

作文は時間がかかりますし、手先の不器用さは相変わらずだったので図画工作ではいつも苦労していました💦

ただ、もともと好きだった絵を描くことやダンスや歌が上達し、周りに褒めてもらう経験が増えていったことで、失っていた自信を少し取り戻したようでした✨

いつも緊張したような硬い表情には、笑顔が戻り、表情が生き生きとし始めたことに何よりも安堵しました。

 

 

娘の頑張りが報われて、本当に良かったー(*^-^*)

 

 

しかし、そう安心したのもつかの間…

 

もっともっと大きな壁、″中学校入学″がそれまで以上に娘の前に大きく立ちはだかることになるのです…😞

 

 

つづく…

 

 

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